「バレーボールシューズ」として展開されているものではなく他のスポーツのシューズを履いてプレーしているバレーボール選手をまれに見かけます。
このことから「あえて他スポーツのシューズを履いたほうがいいのか?なにかメリットがあるのか?」と思われている方もいらっしゃるかと思いますが、個人的にはプレー向上につながる明確な理由がない限りそれはおすすめしません。
スポーツごとにプレー・体の使い方は異なる
当然ですが、バレーボールと他スポーツではそもそも競技自体が違うのでプレーも当然異なりますし、それに伴って体の使い方も変わってきます。
そのため、各スポーツにおいてシューズに求める性能・特性というのは当然ですがそれぞれ異なってくるでしょう。
そしてバレーボールにおいてもポジションやチームの環境でプレースタイルは異なります。それに伴って体の使い方も当然変わり、シューズに求める性能・特性というのも少しずつ異なってきます。また、「6人制バレーボール」「9人制バレーボール」「ソフトバレーボール」などといった違いでもプレースタイルや体の使い方、シューズに求める性能・特性というのは少しずつ異なってくるでしょう。
バレーボールシューズはバレーボール用に設計されている
「バレーボールシューズ」として展開されているシューズにはさまざまな種類があり、それぞれ性能・特性などが異なってきます。
価格が安いものから高いもの、軽いものから重いもの、動きやすいもの、クッション性が高いもの、安定性が高いもの・・・など。
こういった違いに基づき、キャリアやポジション、好みなどに応じてシューズを選択できますが、どのバレーボールシューズも基本的にはバレーボールをプレーすることを想定して設計されている(はず)ということは共通事項です。なので、「バレーボールシューズ」を履いたほうが他のシューズを履くよりも基本的には快適にバレーボールをプレーすることができるでしょう。
あえて他スポーツのシューズを履いている選手もいる
「でも、日本代表やVリーグなどには他スポーツのシューズを履いている選手がいますよね・・・?」
確かに日本代表やVリーグなどの選手のバレーボールシューズの使用状況を調査していると、バスケットボールシューズ・ハンドボールシューズ・バドミントンシューズなどを使用している選手をまれに見かけます。
こういったあえて他スポーツのシューズを履いているバレーボーラーの多くは、展開されているバレーボールシューズ以上にその選んだシューズのほうが自分のプレースタイル・好みに合った性能だったからそれを履いているのではないかと推測します。
例えば・・・
- プレーの強度が極めて高いから、もっと安定性・クッション性が高いシューズを求めている!
- もっと素早く動きたいから、もっと動きやすいシューズを求めている!
- など
こういった要望・好みから「バレーボールシューズ」という枠組みを超えてもっと幅広に検討した結果、他スポーツのシューズを履いているのではないかと思います。
他スポーツのシューズは当然そのスポーツをプレーすることを想定して設計されているはずなのでそれをバレーボールに用いると何かしらデメリットが生じる可能性があります。ですが、そういったデメリットも許容してなおそのシューズが自分にとってベスト・ベターであるからそれを履いているといったところでしょうか。
単なる逆張りで他スポーツのシューズを選ぶのはNG
先述した通り他スポーツのシューズをあえてバレーボールに用いている選手は何かしら理由があってそのシューズを履いていると推測しています。だから、「単なる逆張り」で他スポーツのシューズをバレーボールに用いるとパフォーマンスが最大化されない可能性が高くなると私は考えています。
- あえて他スポーツのシューズを履いたほうが目立てそう
- あえて他スポーツのシューズを履いたほうが上手い選手だと思われそう
- あえて他スポーツのシューズを履いたほうが他の選手と被りにくいだろう
- など
→ これらは単なる逆張りなのでNG
プレー向上につながる明確な理由もなしにこういった「単なる逆張り」で他スポーツのシューズをバレーボールに用いてしまうとバレーボールをプレーする際になにかしらストレスに感じてしまいパフォーマンスを最大限発揮できない可能性があります。
基本的には「バレーボールシューズ」のカテゴリから選ぶべき
バレーボーラーのほとんどは「バレーボールシューズ」として展開されているシューズの中から満足のいくものに出会うことができるでしょう。あえて他スポーツのシューズを選びに行く必要性は極めて小さいです。
「バレーボールシューズ」を一通り試し履きしてみてそれでもなお、例えば「もっともっとクッション性が高いほうがいい!」「もっともっと動きやすいほうがいい!」などと思ったのであれば、そこで初めてバレーボール用に設計されていないという点を考慮したうえで他スポーツのシューズも含めて検討していけばいいのではないかと思います。