今回は、バレーボールシューズの
ミズノ『ウエーブライトニング Z8(WAVE LIGHTNING Z8)』
を実際に履いたうえで、紹介・レビューしていきます。
ミズノ『ウエーブライトニング Z8』について
ミズノ『ウエーブライトニング Z8』は、ウエーブライトニング Z7の後継モデルとして以下の3モデルが展開されています。
ウエーブライトニング Z8 | ウエーブライトニング Z8 WIDE | ウエーブライトニング Z8 MID | |
---|---|---|---|
品番 | V1GA2400 | V1GA2401 | V1GA2405 |
履き口 | ローカット | ローカット | ミドルカット |
足幅 | 2E相当 | 3E相当 | 2E相当 |
カラー・サイズ | ・01:ブルー×ホワイト×ネイビー(22.5cm〜31.0cm) ・02:レッド×ホワイト×オレンジ(22.5cm〜31.0cm) ・11:イエロー×グリーン×ブルー(23.0cm〜29.0cm) ・12:ブラック×グリーン×ブルー(23.0cm〜29.0cm) ・51:ホワイト×ブラック(22.5cm~31.0cm) ・52:ブラック×シルバー(22.5cm~31.0cm) ・53:ホワイト×ネイビー×サックス(22.5cm~26.5cm) ・56:ホワイト×オレンジ×ブルー(22.5cm〜31.0cm) ・58:ホワイト×ピンク×ブルー(22.5cm~31.0cm)※ ・59:ホワイト×グレー×ゴールド(22.5cm~31.0cm)※ ・60:ホワイト×レッド(22.5cm〜31.0cm) ・61:ホワイト×ネイビー(22.5cm〜31.0cm) | ・57:ホワイト×ブラック(22.5cm~31.0cm) ・58:ブラック×シルバー×グリーン(22.5cm〜31.0cm) | ・51:ホワイト×ブラック(22.5cm~31.0cm) ・52:ブラック×シルバー(22.5cm~31.0cm) |
今回紹介および実際に履いてレビューを行うモデルは、『ウエーブライトニング Z8』(V1GA2400)の「51:ホワイト×ブラック」「26.0cm」です。
シューズのデザインは前作を概ね踏襲しているように見えますが、ミッドソール・アウトソールのデザインがややゴツゴツ・トゲトゲしており、今作は前作に比べるとゴツさが出て、ウエーブモーメンタム 3のような雰囲気もわずかに纏ったような、そんな感じです。
アウトソールについては後ろ足かかと部にかけて大きく巻き上がっており、中足部に通気孔が一カ所設けられています。そして、後ろ足〜中足〜前足外側にかけてMIZUNO WAVEが採用されています。
また、一部のハトメ部の構造と靴べろ部上部のミズノマークにシューズ本体とは異なる同一のカラーが採用されていて、アクセントカラーとして目を引きます。
なお、ウエーブライトニング Z8に搭載されている主な機能および前作からの主な変更点は以下の通り。
- ハトメ部の一部に切れ込みが入り、一部のハトメ構造変更
- かかと部にかけてアウトソールが大きく巻き上がった設計へと変更
- MIZUNO WAVEが前足外側部へと伸びてより大型化、アウトソール出っ張りの廃止
- 母指球部のミッドソール素材がMIZUNO ENERZYからMIZUNO ENERZY NXTへと進化
前作よりもさらにフィット性・クッション性・反発性・ジャンプサポートといった点の向上を狙ったであろう変更となっています。
重さは実測288g(左片足26.0cm・靴紐あり)。標準的な重さのバレーボールシューズに分類されます。なお、同条件で280gだった前作と比べるとごくわずかですが重くなっています。
『ウエーブライトニング Z8』を実際に履いてみた
まず最初に結論として、実際に履いてみた結果を数値化したものを紹介します。
- 履き心地
-
■■■■□(4/5:やや良い)
- フィット性
-
■■■■□(4/5:ややフィットする)
- 通気性
-
■■■□□(3/5:普通)
- グリップ性
-
■■■■□(4/5:やや滑りにくい)
- クッション性
-
■■■■□(4/5:ややクッション性がある)
- 反発性
-
■■■■□(4/5:やや反発する)
- 安定性
-
■■■■□(4/5:ややブレにくい)
- 屈曲性
-
■■■■□(4/5:やや曲げやすい)
- 重さ
-
■■■□□(3/5:普通)
- 価格
※メーカーカタログ値
※当サイト価格基準B -
■■□□□(2/5:やや高い)
総合評価:★★★★★(5/5点)
想定外に「肉厚で」「柔らかい」クッション
履いてみた第一印象としては、「薄手なアッパー」「タイトな履き心地」であるというのは想定通りでしたが、足首周りのメッシュがやや肉厚で履き心地はやや良く感じました。
そして最も驚いたのが、足裏のクッションに想定以上の「肉厚さ」「柔らかさ」を感じたことです。正直びっくりして、「これ本当にウエーブライトニング?クッションに厚みと柔らかさを感じる…」と独り言を呟いたぐらいです。
本流のウエーブライトニングシリーズというよりもウエーブライトニング NEOシリーズ感があり、ウエーブモーメンタム 3も頭に浮かんだくらいに柔らかで肉厚なクッション。トータルしてみればやや良いクッション性といったところです。
踏み込んだ時の高い安定感
安定性については履いてみた当初、「まあ一般的なレベルなのかな…」と思っていましたが、グッと踏み込んだ時に前足外側の安定性を強く感じました。
前足外側まで伸びた「MIZUNO WAVE」のおかげでしょうか、グッと踏み込んだときに足がかなりブレにくく、よりシューズを信頼してプレーに専念できそうな印象です。ジャンプの踏み込み・着地、左右移動などといったあらゆるプレーの際にプラスに働きそうな印象です。
前足外側の安定性が非常に高いですが、それ以外の安定性は標準レベル。トータルすればやや良い安定性といったところです。足首周りを中心により高い安定性を求めるのであれば、ウエーブライトニング Z8 MID(ミドルカットモデル)を検討するのも大いにありかと思われます。
動きやすくて、とにかく扱いやすい
十分満足できるであろうやや高いクッション性・安定性を兼ね備えているウエーブライトニング Z8ですが、タイトめなフィット性、高いグリップ性・反発性・屈曲性で、重さも標準レベルですし、動きやすい印象があります。
大きな欠点はなく、むしろほとんどの性能が高いレベルにまとまっているので非常に扱いやすい。今回レビューしているモデル以外にも、足が幅広の方であればWIDEモデル、足首周りの安定性を重視する方であればMIDモデルといった選択肢もあり、とにかく適応範囲が広いバレーボールシューズといった評価です。
ウエーブライトニング Z7から大きく性能向上した
じゃあ、前作のウエーブライトニング Z7と比べてどうなのか?ということですが、明らかに全体的な性能向上を感じます。
- クッションが肉厚で柔らかくなっている
- 踏み込んだ際に高い安定性を感じる
- そもそもの履き心地が改善されている
主にこういった点で進歩を感じました。なお、肉厚で柔らかなクッションに変更された影響かやや反発性の低下を感じましたが、それでも一般的なバレーボールシューズと比べるとやや高めの反発性となっていて十分満足できます。
だいたい十年前以前のウエーブライトニングシリーズは、私の記憶の限りだと高い反発性による動きやすさを確立するためにクッション性はそこまで高くなく、結構尖ったバレーボールシューズシリーズという個人的なイメージでした。ですが、ここ最近の本流のウエーブライトニングシリーズはそこそこ一般的なレベルまでクッション性が上がってきており、よりバランスの取れた扱いやすい性能に近づいてきたなといった印象でした。
それが今作のウエーブライトニング Z8でグッとクッション性、そして安定性が引き上げられていたので正直びっくりしました。もう少し高いクッション性や安定性がほしいから…という理由でウエーブライトニングシリーズが検討対象に入っていなかった方々にも十分アプローチでき、概ね満足できるであろうバレーボールシューズです。
まとめ:非常に高バランスで動きやすく、より信頼のおける扱いやすいバレーボールシューズ
ウエーブライトニング Z8のレビューを一言でまとめると、
非常に高バランスで動きやすく、より信頼のおける扱いやすいバレーボールシューズ
ポジション・キャリアをあまり問わず、より幅広くオールラウンドに非常におすすめです。
そして、これまでもう少しクッション性や安定性が高い方がいい…といった理由でウエーブライトニングシリーズを検討してこなかった方にもぜひ手に取って検討していただきたい。そんなバレーボールシューズです。
総合評価:★★★★★(5/5点)